日曜日、午前6時半。
首都圏の公立高校のグラウンドに、男性教諭(35)の姿があった。
サッカー部の副顧問。地域の大会が自校で開かれるため、準備のために出勤したのだ。
同年代の正顧問と一緒に得点板を出し、ボールを点検する。他校の先生や生徒のため、飲み物も用意する。
試合では審判も務め、90分間走り回る。
けが人が出ないよう細心の注意を払い、生徒が痛がれば駆けつける。
ハーフタイムにはボールの消毒があり、水分補給にも目を配る。
終わった後は片付けに追われる。夕方までほぼ休憩はなく、終わる頃にはくたくたになる。翌日には授業が控えている。
男性の高校は設備が整い、試合が頻繁に開かれる。
そのたびに10時間近く働くが、手当は5300円。時給にすると、600円に満たない計算になる。
「これだけやっているのに、さすがにおかしい」と感じる。
ただ、部活動を巡る「おかしさ」はそれだけではない。
土日も試合や練習で休めない。それでも、生徒の思いに応えたい。できることは全力でやってきたと語る男性に、ある不安がよぎります。
完全に休めたのはたった1日
文部科学省が禁じているはず…
Source : 社会 – 朝日新聞デジタル